「希少な長毛タイプ」を専門に扱うブリーダーから迎えた子――。ドッグトレーニングの教室に通う夫婦は、愛犬のことをそう話している。けれど、その犬種を少しだけ知っているボランティアの投稿者の目には、垂れた耳も、顔つきも、体つきも、まったく別の犬にしか見えない。安くない値段を払った二人は、だまされたのではないか。それとなく犬のDNA検査を勧めるべきか迷う投稿者に、海外の判定は?
※注:原始的な犬種(プリミティブ・ドッグ)=人の手による品種改良があまり進んでおらず、古いタイプの特徴を残しているとされる犬種のグループ。一般に独立心が強く、しつけが難しいと言われる。犬種標準=犬種団体が定めている、その犬種の理想の体つき・毛質・耳の形などの基準。犬のDNA検査=口の中を綿棒でこすって送ると、どの犬種の血がどのくらい入っているかの推定結果が返ってくる市販のキット。
※注:アメリカなどでは、「希少」「珍しい毛色」をうたって、雑種や別の犬種の子犬を純血種として高値で売る悪質なブリーダーがたびたび問題になっている。十分な知識も設備もないまま犬を繁殖させて売る業者は「バックヤードブリーダー(裏庭ブリーダー)」、利益優先で劣悪な環境のまま大量に子犬を産ませる業者は「パピーミル(子犬工場)」と呼ばれる。
投稿者の相談
私は週に何日か、夜にドッグトレーニングの施設でアシスタントのボランティアをしています。
その施設のクラスの1つに、とても特徴的な犬を飼っていると話している夫婦がいます。プライバシーのため犬種名は伏せますが、「原始的な犬種」と呼ばれるグループに入る、それほど一般的ではない犬種で、独特の見た目をしています。私はこの犬種を少しだけ知っています。施設のトレーナーの1人と仲がよく、その人がこの犬種を飼っていて、一緒にドッグショーに行ったり、この犬種に関わっている人たちと話したりしてきたからです。専門家なんかではまったくありませんが、この犬種がどんな見た目なのかは、ちゃんと分かっています。
はっきり言って、あの子がこの犬種の純血なら、うちの黒と茶色の雑種だってサモエド(真っ白でふわふわの毛の犬種)です。夫婦の話では、ブリーダーはこの犬種の「希少な長毛タイプ」を専門にしているそうです。でもまず、この犬種には長毛タイプというもの自体が、犬種標準にも遺伝的にも存在しません。それに、たとえあの子の毛を全部刈ったとしても、この犬種にはまるで見えないはずです。体型がまったく違うし、顔の形も別物。この犬種は生まれつき耳がピンと立っているはずなのに、あの子の耳は長くて垂れています。ほかにも挙げればきりがありません。
そこで、施設側から二人に、ほかの人がいないところでそれとなく「一度DNA検査をしてみては」と勧めるべきか迷っています。約束どおりの犬を売ってもらえた可能性は低いと思うからです。
勧めたい理由はこうです。二人はたぶん嘘をつかれて、だまされています(あの子が安くなかったことは知っています)。本当のことを知る権利はあるはずです。いくらかお金を取り戻せるかもしれないし、少なくとも、あのブリーダーからは二度と買わない、次はもっとちゃんと調べる、ということは学べます。周りにも広めて、ほかの人が同じ目に遭うのを防げるかもしれません。
その一方で、済んだことは済んだことです。あの子はもう二人の家族で、二人はあの子を大事にしています。思っていた犬種じゃないと分かっても、その気持ちは変わらないと信じたいです。私だって、うちの雑種を迎えたときにキャトルドッグ(牛を追う牧畜犬で、体力があり余っていることで知られる)の血が入っていると知っていたら、たぶん選んでいなかったと思います。それでも今では、あの子は私のかけがえのない相棒です。それに正直に言えば、この犬を純血だと信じ込むくらいしか下調べをしていないのなら、本物の原始的な犬種を迎えるのに必要な下調べだって、まったく足りていなかったはずです。
それから、私は無給のアシスタントです。二人が怒って意固地になり、施設がお客さんを失ったり、悪い口コミを書かれたりしても、損をするのは私ではありません。だから、最終的にトレーナーが「何も言わないで」と言うなら、それに逆らうつもりはありません。ただ、トレーナーはまだどうするか決めていないので、ほかの人の意見も聞いてみたかったんです。
飼い主の二人に、犬のDNA検査をそれとなく勧めたら、私が間違ってる?
追記(コメント欄での補足):二人はあの子を溺愛しているので、本当のことを知って手放すなんてまずないと思います。でも結局のところ、私は二人のことを何も知らないので、絶対にないとは言い切れません。私がここまでこだわってしまうのは、どう見てもこれがバックヤードブリーダーの仕業だからです。私は物事の筋にこだわるたちで、嘘をついた人が「逃げ切る」のがどうしても許せず、詐欺師や悪質なブリーダーは暴かれて止められるべきだ、という考えから抜け出せなくなっていました。でもコメントを読んで、こういう状況で何が「正しいか」はほとんど意味がなく、詐欺師の正体を暴くことより、あの子が幸せな家で暮らせることのほうがずっと大事なんだと気づかされました。
海外の反応
1. 海外の名無しさん(投稿者が悪い・👍1,783)
私なら関わらない。わざわざ揉め事を起こしてまで伝えるほどのことじゃないよ。
2. 海外の名無しさん(>>1への返信・投稿者が悪い・👍666)
DNA検査を勧めるのは親切に聞こえるけど、そう言われた瞬間、飼い主にとってあの子は「大事なペット」から「だまされて買わされた商品」に変わってしまう。本当のことを知りたい人もいれば、打ちのめされて怒り出す人もいる。この夫婦がどっちのタイプか分からない以上、黙っておくほうが無難だよ。
3. 海外の名無しさん(>>2への返信・投稿者が悪い・👍210)
ほんとにそう。飼い主は幸せで、犬は大事にされてる。そこに投稿者が何を足せるっていうの? 全部が悪いほうに転がっていくきっかけくらいでしょ。投稿者自身も含めてね。
4. 海外の名無しさん(>>3への返信・投稿者は悪くない・👍13)
でも、投稿者の一言がきっかけで、悪質なブリーダーの正体が明るみに出るかもしれないよ。そうなれば人間にとっても、金儲けのために産ませられるだけの子犬たちにとっても、間違いなくいいことだと思う。
5. 海外の名無しさん(>>4への返信・判定保留・👍98)
もう1つ考えておきたいのは、この犬種の値段。よくある犬種でも何千ドルもするのは珍しくないから、もしこの犬種が5000〜1万ドル(ざっと70万〜150万円)もするなら、れっきとした大型詐欺だよ。しかも、ほかの人にも同じことをしてるわけだし。この悪質なブリーダー1人を止められれば、この先たくさんの犬が救われるかもしれない。私が投稿者の立場だったら言うかどうかは分からない。考える材料として置いておくね。
6. 海外の名無しさん(投稿者が悪い・👍349)
詐欺に遭ったかって? まあ、たぶん遭ってる。でも、それをわざわざ指摘して何になるの?
7. 海外の名無しさん(>>6への返信・投稿者は悪くない・👍88)
何になるって、少なくともその「ブリーダー」が詐欺師だって分かるでしょ。そうすれば同じ相手に二度とだまされずに済むし、売買のときの契約の中身によっては、お金が戻ってくる可能性だってある。黙っていたら、その可能性ごと消えちゃうんだよ。
8. 海外の名無しさん(>>7への返信・投稿者が悪い・👍188)
「この犬種です」と言って動物病院に連れて行けば、本当は違うってことくらい獣医さんが教えてくれるでしょ。私なら施設とお客さんの関係を守るために、口は出さないでおくよ。
9. 海外の名無しさん(>>8への返信・投稿者は悪くない・👍138)
いや、獣医だって何も言わないよ。たぶん、珍しい見た目を売りにするために、その犬種に別の犬を掛け合わせたミックスだと思う。マール柄(まだら模様)のフレンチブルドッグやプードルと同じパターンね。獣医の仕事は健康上の問題を見つけることだから。動物病院のスタッフが、下調べもしなかった飼い主に陰で呆れて終わり。誰かが言わない限り、飼い主はずっと気づかないままだと思う。
10. 海外の名無しさん(投稿者が悪い・👍69)
自分が正しいと証明したい、っていう罠にはまらないで。今の投稿者はまさにそれだと思う。この件でありうる唯一のいいことは、お金が戻ってくることくらい。でも、投稿者の頭にあるのはそこじゃなさそうだよね。二人があの子を気に入って、同じブリーダーからもう1匹迎えたとしても、それはそれでいい。詐欺ブリーダーがまた儲かるのは胸が悪くなるけど、それでもいい。家族が犬を愛してるなら、なんで首を突っ込むの? どうしてもブリーダーの正体を暴きたい気持ちが抑えられないなら、別のやり方を探して。これはそのやり方じゃない。
11. 海外の名無しさん(投稿者は悪くない・👍148)
言ったからって、投稿者が悪者になるとは思わない。でも、これは投稿者が口を出す話じゃないよ。自分に関係のないことで、相手の気分を害するリスクを本当に取りたい? だまされるくらい犬種を知らないってことは、その犬種ならではの性質や役割を求めて飼ったわけじゃない。欲しかったのは「珍しい犬を飼ってる」っていう箔で、本人たちの頭の中では、それはもう手に入ってる。投稿者が直してあげることじゃないし、ボランティアでも客商売なんだから、お客さんとの関係を危うくするのはおすすめしない。
12. 海外の名無しさん(投稿者が悪い・👍85)
私なら言わない。もし二人が犬を手放したらどうするの? あの子は「その犬種だから」かわいがられてるのかもしれないし、本当のことを知ったら、見る目が一生変わってしまうかもしれない。その可能性がほんの少しでもあるなら、何も言うべきじゃない。この件は忘れたほうがいい。
13. 海外の名無しさん(>>12への返信・投稿者が悪い・👍12)
「あんなに溺愛してるんだから手放すわけない」と思うかもしれないけど、人って意外と分からないもんだよ。二人が溺愛してるのは「純血種のあの子」なんだから。雑種だと分かっても、同じように溺愛できるかな?
14. 海外の名無しさん(投稿者が悪い・👍39)
たぶん詐欺には遭ってると思う。でも、この夫婦はきっと、珍しい犬を飼ってることが自慢なんだよ。思ってた犬じゃないと知ったら、恨めしい気持ちがわくかもしれない。その気持ちが犬に向けられることだってありうる。知らぬが仏ってこともあるよ。ちょっと変わった雑種との暮らしを、そのまま楽しませてあげて。しつけ教室に通わせてるくらいだから、ちゃんと面倒を見てるのは間違いないんだし。お願いだから、疑ってることは言わないで!
15. 海外の名無しさん(投稿者は悪くない・👍11)
投稿者自身が書いてるとおり、二人はあの子をかわいがってるし、しつけ教室に連れてくる手間までかけてる。たいていの人は、ただ本当に知らないだけなんだよ。私も、毛がひどく絡まってる犬の飼い主に言うべきか迷ったことがあるけど、思い切って伝えたら、ちゃんとトリミングの予約を入れてくれた。言ってよかったと思ってる。犬好きの人でも、犬そのものについては、ごはん(それも中身までは気にしてない)と散歩とボール遊びとなでなで以外、あまり知らないことが多いんだよね。投稿者は、トレーナーの判断に従えばいいと思う。
16. 海外の名無しさん(誰も悪くない・👍37)
動物病院の受付で働いてるけど、ふつうのトラ柄の猫を「ベンガル(ヒョウ柄が特徴の高価な猫種)」だって言う人なんてしょっちゅういるよ。たいていは悪気なんてなくて、ただ物を知らないか、思い込んでるだけ。そのままにしてあげて。誰かが傷つくわけじゃないんだし。追記:誰も悪くない。関わらないで、おかしなことを言ってたら同僚との笑い話にしておけばいいよ。
17. 海外の名無しさん(>>16への返信・投稿者は悪くない・👍14)
猫の話なら「誰も傷つかない」かもしれない。でも、そのブリーダーが人をだまして犬を売ってるなら、実際に傷ついてる人がいるよね。
18. 海外の名無しさん(>>17への返信・投稿者が悪い・👍11)
それなら投稿者が飼い主からブリーダーのことを聞き出して、自分で会いに行けばいい。自分の目で確かめて、見聞きしたことをもとに通報する。自分が迎えるかもしれない子犬として、DNA検査をさせてほしいと頼めば、そこの子犬が本当にその犬種なのかもはっきりする。飼い主に検査を押しつけるのは、やり方として違うと思う。
19. 海外の名無しさん(投稿者は悪くない・👍31)
投稿者は悪くない。犬の業界で働いてるけど、だまされる人の多さは信じられないくらいだよ。飼い主はあの子を愛してて、手放したりはしないと思う。それが一番大事なこと。でも、また同じ詐欺に引っかからないように、それに周りの人にあのバックヤードブリーダーを勧めたりしないように、知っておくべきことではあるよね。ほとんどの人は悪気なんてなくて、ペットとしてかわいがる以上の犬の知識がまるでないだけ。トレーナーがどう言うか待てばいいよ。トレーナーがもめごとや面倒を避けたいなら、投稿者はもう「何も言わない」と決めてるんだし。私がトレーナーなら、間違いなく伝えるけどね。
20. 海外の名無しさん(投稿者が悪い・👍21)
言ったら投稿者が悪いと思う。動物病院で看護師をしてたとき、まさにこういうことがあった。飼い主は「ティーカップ(極小サイズをうたう売り文句)のコトン・ド・テュレアール(白い綿毛のような小型犬)」を買ったと100%信じてた。うちには他にもコトンを飼ってるお客さんが何人かいたから、見栄の張り合いみたいな面もあったのかもしれない。でも、その子はどう見てもパピーミル生まれの、ビション・フリーゼのミックスだった(私はずっと「ビションとハバニーズのミックス」に1票)。大事なのは、飼い主は「うちの子はティーカップのコトン」だと信じて疑わなかったってこと。こっちは違うと分かってたから、犬種には触れずに、小型犬向けの一般的な医療のアドバイスをしてた。争う価値はないよ。人は身構えたら、次は攻撃してくる。現実っていう救命ボートにつかまるより、思い込みっていう船と一緒に沈むほうを選ぶんだよね。しつけの基本を教えるのに、犬種が何かは関係ない。でも、トレーナーにとってお客さんの口コミや紹介は大事でしょ。(ちなみに私は今でも、犬のDNA検査って、暗い部屋で男2人が壁一面の犬の写真にダーツを投げて決めてると思ってる。とんでもなく的外れな結果が多すぎるから)
21. 海外の名無しさん(>>20への返信・投稿者が悪い・👍44)
ダーツは笑ったけど、あながち冗談でもないと思う。DNA検査は利用する人が増えるほど精度が上がるとは聞くけど、ペット用はまだ完全に信用できる段階じゃない気がする。私が読んだ限り、データベースの大きいちゃんとした会社でも、人気の犬種はそこそこ当てられる一方で、珍しい犬種や、ここ数世代の交配の経緯が入り組んでる犬は苦手らしい。(それどころか、人間のDNAを送られて、ご丁寧に犬種の内訳を送り返してきた会社まであったって記事も出てたくらい!)そんな検査を勧めても、かえって話がややこしくなるだけかもよ。
22. 海外の名無しさん(投稿者が悪い・👍16)
言ったら悪いと思う。理由はただ1つ、他人のことに首を突っ込んでも、投稿者自身は何の痛手も負わないから。お客さんが怒って困るのは、施設のほうなんだよ。アシスタントとして犬種の標準について話すくらいならいいと思う。でも、ペットのこととなると、人はときどき……極端になる。何を言っても、たぶん悪いほうに受け取られるよ。「私たちがバカだって言いたいの?」「だまされたって言うの?」「うちのフィフィが払ったお金に見合わないってこと?」みたいにね。ここには、いい結末なんて1つもない。
23. 海外の名無しさん(誰も悪くない・👍16)
トリミングサロンで働いてるけど、予約のときに申告された犬種と実際の犬が違うって、しょっちゅう飼い主に伝えなきゃいけない。うちは犬種ごとに料金が決まってるからね。お客さんから取りすぎたくはないけど、こっちもやった仕事の分はもらうから、安くもしない。いちばんよく使うのは、犬に向かって「あら! 〇〇(申告された犬種)だと思ってたよ〜」とか、ただ「ふーん……思ってたのと違うね」とか言うやり方。そこで飼い主がどう受け止めるかで、そのあとの会話が決まる。「実は何で登録すればいいか分からなくて」と返ってくれば話は早いけど、「何言ってるの? うちのプリンちゃんはどう見ても純血の〇〇でしょ」と来たら大変。そういうときは「うちは犬種の標準で料金を決めていて、その犬種はこう、この子はこうなので、料金を合わせるために近い犬種に変えておきますね」で押し切ってる。
24. 海外の名無しさん(>>23への返信・投稿者は悪くない・👍83)
それか、「私の友達もこの犬種を飼ってるんですよ。ほら、友達とその子が走り回ってる最高の写真!」って見せるのはどう? 本物を見れば、こっちから何も言わなくても気づくかもしれないし。
25. 海外の名無しさん(判定保留・👍10)
そもそも、この夫婦は自分たちの犬に子犬を産ませるつもりだとか言ってない? もしそうなら話は別だと思う。純血種だと信じ込んだまま子犬を売ったら、今度はこの二人が同じことをする側に回ってしまうから。
まとめ
判定は「勧めたら投稿者が悪い」、つまり「言わないほうがいい」が多数派。いちばん支持を集めたのは「揉め事を起こしてまで伝えることじゃない」という声で、DNA検査を勧めた瞬間に愛犬が「だまされて買った商品」に変わってしまう、純血種でないと知った飼い主の失望が犬に向かうかもしれない、という心配が続いた。元動物病院の看護師からは「人は現実より思い込みを選ぶ」という実体験も寄せられている。一方で、犬の業界で働く人からは、同じ業者にまただまされないために知っておくべきだという反論があり、悪質なブリーダーを止めれば将来の犬を救える、という声も根強い。
投稿者自身もコメントを読んで、詐欺師の正体を暴くより、あの子が幸せな家で暮らし続けるほうが大事だと考え直したようだ。それでも、ブリーダーを自分で調べて通報する、友達の犬の写真をさりげなく見せるなど、飼い主を傷つけずに済む道を探す声もある。高いお金を払って迎えた愛犬が、思っていた犬種ではなかったとしたら――あなたなら、知りたいだろうか。

コメント
わざわざ言うことじゃない
その通りだな