「ちなみに、complicatoってイタリア語ではそう言わないよ」——ナポリで18年育った投稿者に、イタリアに一度も行ったことのない友人の友達がそう言い出した。言い合いの末に投稿者は「黙ってろ」と言い捨てて帰り、残された彼女は投稿者を「偽物」呼ばわり。海外の判定は?
※注:イタリア語は名詞に男性・女性の区別があり、形容詞の語尾もそれに合わせて変わる(complicato は男性形、complicata は女性形)。また地方ごとの方言の差が大きく、ナポリには独自の方言がある。
投稿者の相談
少し前提を。僕はイタリア人で、南部のナポリで生まれ育った。オックスフォードの大学へ法律を学びに出るまでの18年間、ずっとナポリで暮らしていた。今も夏休みと冬休みには帰って両親や親戚に会っていて、そのたびに一緒に写真を撮っている。
僕には少人数の仲間がいる。ある日みんなで出かけたとき、その一人(仮にマリーとする)が、グループの外から自分の友達を連れてきた。リリーという女の子だ。困ったことに、リリーは「イタリア人っぽく話すこと」に夢中だった。それも相当なもので、イタリア人のなまりを身につけたがっていて、イタリア語の単語やフレーズを言ってみてはひどいことになる、という感じだった。
みんなで自己紹介をしたとき、僕はトランス男性(女性から男性)で、まだ少し女性っぽく見えるので、今の名前のニコラスと、前の名前のミケーラ(いかにもイタリアらしい名前)を両方伝えた。
リリーはイタリアの文化やらなにやら、たくさん質問してきた。そして「何かイタリア語で話してみて」と言うので、別に構わないから、こう言った。「beh, questo è italiano, lingua molto complicata eh?」(まあ、これがイタリア語。すごく難しい言語でしょ?)
リリーは「すごくかっこいい」と喜んでくれた。引っかかったのはそのあとだ。「ちなみに、complicato(複雑な)ってイタリア語ではそう言わないよ」と言い出したのだ。どうして”正しい”言い方を知っているのか丁寧に聞いてみると、彼女は complicato を言ってみせたが、まるっきり間違っていた。
そう指摘すると、リリーは取り乱して、「あなたよりずっと詳しいんだから、間違ってるのはそっち」と言い張った。ちなみに彼女は、イタリアに一度も行ったことがない。僕はきっぱり「僕のイタリア語のことは黙ってろ」と言って、その場を去った。
あとで友達から聞いた話では、僕が帰ったあと、リリーは「あの人はきっと何かの”偽物”だ」と言い出したらしい(どうしてそうなるのか、今でも分からない)。友達は、僕のなまりや、今もイタリアにいる友達とイタリア語で話していること、子どもの頃や休みに帰ったときに両親とイタリアで撮った写真があることを挙げてくれた。そうやって”証拠”を見せたあと、友達はリリーを置いて帰ったそうだ。リリーはマリーの車で来ていたので、帰りの足がなくなった。
僕が間違ってる?
海外の反応
1. 海外の名無しさん(投稿者は悪くない・👍7,985)
ナポリで生まれ育った本人に向かって、イタリア語を”上から解説”できるその自信がすごい。見てるこっちが恥ずかしくなる。
2. 海外の名無しさん(>>1への返信・投稿者は悪くない・👍1,955)
笑った。前に、イタリア人が韓国人のグループに「キムチを作るのに丸一日もかからないよ」って自信満々に言ってるのを見たことがあるんだけど、まさにそれを思い出した。
3. 海外の名無しさん(>>2への返信・投稿者は悪くない・👍998)
それはまあ合ってるよ。発酵させるなら、キムチは丸一日どころか何日もかかるからね。
4. 海外の名無しさん(>>1への返信・投稿者は悪くない・👍110)
ほんとそれ。発音を分かってるつもりの単語でも、イタリア人本人が違う発音をしてたら、相手を直したりしないで「そう言うの?」って聞くよ、普通は。
5. 海外の名無しさん(投稿者は悪くない・👍2,418)
「自分のイタリア語が思ってるほどじゃないのかも」じゃなくて、「あの人は偽物に違いない」って結論にたどり着くのがすごい。
6. 海外の名無しさん(>>5への返信・投稿者は悪くない・👍882)
もっと寛大な結論だってあるのにね。「私が習ったのとは別の地方のなまりなのかも」とか。アメリカ人同士でも、水飲み器を一部の地域の呼び方で「バブラー」と呼ぶ人を見て、変な言葉だと笑いはしても「あなたアメリカ人じゃないでしょ」とは言わないよ。
7. 海外の名無しさん(>>6への返信・投稿者は悪くない・👍67)
私も南イタリア出身で、投稿者とは反対側の海岸にあるバーリの生まれ。イタリアは国土こそ大きくないけど、文化の多様さはすごい。よく使う単語でも方言で発音が変わって、ナポリの方言だとSで始まる語の多くが「シュ」に近い音になる。標準の発音じゃないけどね。投稿者は悪くないけど、あの子が別のなまりの人からイタリア語を習った可能性もあるよ。
8. 海外の名無しさん(投稿者は悪くない・👍633)
ケベック(カナダのフランス語圏)育ちで、英語が母語なんだけどフランス語を身につけた。そうしたら、英語しか話せない人に限って「それは本物のフランス語じゃない」って言いたがるんだよね。無知がいつの間にか超能力になってる。
9. 海外の名無しさん(投稿者が悪い・👍1)
投稿者が悪いと思う。なんで素直に「いや、僕ネイティブなんだけど」って言わなかったの?うっとうしかったのは分かるけど、肩をすくめてそう一言返せば、ここまで大ごとにしなくて済んだはず。
10. 海外の名無しさん(投稿者は悪くない・👍511)
リリーって、何でも知ってるつもりの人の典型って感じ(笑)
11. 海外の名無しさん(>>10への返信・投稿者は悪くない・👍120)
いやいや、これは投稿者の壮大な長期詐欺なんだよ。みんなまんまと乗せられてる。投稿者は本当はアメリカのカンザス生まれで、赤ちゃんのうちにイタリア人の両親の養子になり、言葉を覚えて国籍まで取った。全部リリーを騙すために。
12. 海外の名無しさん(投稿者が悪い・👍0)
過剰反応という意味で投稿者が悪い。キレて帰る以外に、もっと人を傷つけないやり方があったはず。「イタリア語に興味を持ってくれてありがとう。でも僕の地元ではこう発音するんだ」で丸く収まった。追記:リリーの態度がひどいのは確か。でも、だからって投稿者が事を悪化させていいことにはならない。
13. 海外の名無しさん(投稿者は悪くない・👍115)
失礼にもほどがある。ある土地に夢中になった人が、そこの出身者に会ったとたん信じられないほど図々しくなることってあるよね。イタリアを少しでも知っていれば、方言が山ほどあることくらい分かるはず。うちはイタリア系アメリカ人だけど、祖母の家と祖父の家では出身地が全然違って、話すイタリア語がまるで別物に聞こえた。
14. 海外の名無しさん(双方ダメ・👍0)
「黙ってろ」なんて言わずに、笑って聞き流せばよかったのに。相手がどれだけ的外れでも、「黙れ」はさすがに言いすぎだと思う。
15. 海外の名無しさん(投稿者は悪くない・👍68)
イギリスで医者をしてるアイルランド人だけど、似たような目に遭ってる。アイルランドの名前の患者を私が呼ぶと、同僚が「発音が違う」と言って、目の前でChatGPTに調べさせるの。「シリアンじゃなくてキリアン」と延々言い続けるはめになって、そのうえ私の国の歴史まで説明される。本当に頭にくる。気持ち分かるよ。
16. 海外の名無しさん(判定保留・👍57)
そもそも投稿者が書いたイタリア語の一文が間違ってるんだから、正直この話は作り話だと思う。……最悪、リリーの方が正しかったってオチまであるよ(笑)
17. 海外の名無しさん(>>16への返信・判定保留・👍37)
同意。この話は疑わしい。投稿者にくだけたイタリア語で返信してもらえば証明になるかと思ったけど、気をつけて書けば割と簡単にごまかせるから、それでも証明にはならないかもね。
18. 海外の名無しさん(>>17への返信・判定保留・👍21)
(イタリア語で)同感。ナポリの方言で何か聞いてみようかと思ったけど、あいにくナポリの言葉は分からなくて。それに、あの一文が英語からイタリア語に訳したものなのは明らか。書き方もおかしいし、あんな言い方は誰もしない。
19. 海外の名無しさん(>>18への返信・判定保留・👍22)
(これもイタリア語で)「beh」を付ければそれっぽく見えると思ったんだろうけど、italiano の前に付くはずの冠詞の「l’」すら付けてないんだよね(笑)
20. 海外の名無しさん(投稿者は悪くない・👍1)
リリーって正直おバカだと思う。そんなにイタリアにのめり込んでるなら、イタリア語の名詞には性があって、形容詞はその名詞の性に合わせるってことくらい知ってるはず。国籍なりきりの人ってアメリカにしかいないと思ってた。
21. 海外の名無しさん(>>20への返信・判定保留・👍0)
それだと、italiano は男性名詞だから、本文の complicata じゃなくて complicato になるはずでしょ。つまり、リリーが直したのは正しかったってことになる。
22. 海外の名無しさん(>>21への返信・投稿者は悪くない・👍4)
違うよ。投稿者の文はカンマで前後に分かれていて、ピリオドで区切ったのと同じ。後半の主語は女性名詞の lingua(言語)。もし「questo è italiano, è complicato eh?」と言っていたなら、その指摘は正しかったけどね。
23. 海外の名無しさん(投稿者は悪くない・👍14)
投稿者は悪くない。でも、リリーを置き去りにした友達はひどい。何を言われたにせよ、あれはない。彼女は勘違いしてただけで、友達ならそのくらい流してあげるものでしょ。
24. 海外の名無しさん(判定保留・👍14)
……なんでリリーを、帰る車もないまま置いてきたの?リリーって何歳?話の終わり方がすごく引っかかる。
25. 海外の名無しさん(双方ダメ・👍5)
一番好意的に見るなら、ナポリの方言と標準のイタリア語では complicato の音が少し違って、リリーは方言を考えない”公式”の発音しか習ってなかったのかも。リリーも感じは悪かったけど、それでも帰る足もなく置き去りはちょっとひどい。地元で、タクシーや配車アプリで帰れる場所なら別だけど。
まとめ
判定は「投稿者は悪くない」が多数派。ナポリ育ちの本人の言い方を、イタリアに行ったこともない人が直し、最後は「偽物」呼ばわり――という流れに、母語や地元の言葉を外から”訂正”された経験のある人たちが次々に共感していた。その一方で、「黙ってろ」と言い捨てたのは言いすぎという意見や、帰る車のないリリーを置き去りにした友達への批判もあった。投稿者を責める意見は、元スレではあまり支持されていない。
もうひとつ割れたのが、投稿者が書いたイタリア語の一文そのもの。「文がおかしいから作り話では」と疑う人もいれば、「後半の主語は女性名詞の lingua だから complicata でいい」と返す人もいて、イタリア語でのやりとりまで飛び出した。イタリアに行ったこともない相手に自分の母語を直されたら、あなたならどこまで言い返す?

コメント